~その3 DEAD OR ALIVE (SS) 篇~
後編
ITA | なんかさ、 PSの方がポリゴンがすごいとか言う奴が いっぱいいたでしょ? そういうのって燃えるきっかけになるわけよ、 サターン博物館の館長としては。 |
いちご | 館長??? |
みるく | だれそれ。 |
ITA | SS版を作ってた頃は、PS版を作るつもりは 俺には無かったからね。 でも、両方つくった今でも俺は思うけど・・・。 |
みるく | 思うけど? |
いちご | けど? |
ITA | 根拠なく、どっちがすごいとか言わないで欲しいよ。 そんなの両方のマシンを最大限に叩かなくちゃ わからないことなのに。 |
いちご | うーむ。ボスの瞳に炎が見えるデス・・・。 |
みるく | ボス・・・怒らないで・・・。みるくも悲しくなります・・・ぐすん。 なんちゃって~! みるくポイントアップ!イエーイ! |
ITA | SSDOA開発時の最高のライバルは、 やはりサターンのVF2だったな。 あの発売時期であの完成度を実現してるのは、 ほとんど理解不能だな(^^; |
みるく | PSとかも合わせてVF2が一番なんですか? |
ITA | そうだね。当時でいったら間違いなくVF2だな。 おもしろさ、ビジュアル、技術レベル・・・ どれをとっても1番だったんじゃないの? |
みるく | かっちょいい~!!! |
ITA | うん。それに、VF2ってリプレイエンディング やってるんだよね。 いったいどこにそんな容量あるのかって思うよ。 かなりきついからね、家庭用のリプレイエンディングって。 |
いちご | ふーん。リプレイは容量がいっぱい必要なんデスね~。 |
みるく | おっ!!!わかった!!! ボス、きっと隠してるんですよ、セガセガは。 |
ITA | ん、何を? |
みるく | ボスのしらない隠しメモリが きっとサターンにはついてるんです! |
ITA | はあ!? んなわけないだろ! セガに限って・・・。 |
みるく | ところで! |
いちご | ふひゃ? |
みるく | SSDOAは、みるくが初めてバグチェックしたゲーム なのです。 |
いちご | うん。いちごも! 研修終ってすぐだったから、 直接ゲーム作りに携わってるっていう実感を 初めて味わったゲームだったデス。 |
みるく | そうだね。 何かきついのあったね。なんだっけあれは。 |
いちご | 技の総当たりのチェックデス! 組み合わせがありすぎだったデス。 |
みるく | 技数が多いからね。 |
いちご | ボスの思い出はなんデスか? |
ITA | やっぱりモーション全部つくりなおしたのが、 思い出というか大変だったね。 実際にデザインした鯨太左エ門たちも 苦労したんじゃないかな。 |
みるく | ですよね~。 |
いちご | ・・・ってみるくもやったデスか? |
みるく | かなりやってないね。 |
ITA | (聞いてない) ただ、あれをやらないことにはしかたなかったからね。 あ、モーション作り直したのはね、 ゲーム性を進化させたかったからだけじゃないんだよ。 |
いちご | ほへ?? |
ITA | 昔のデータフォーマットだと、容量的にサターンに、 入らないんだよ。 業務用DOAの技だけでも載らないんだから、 新技追加なんてもってのほか。 |
みるく | そうだったんですか! |
ITA | だから、メモリ消費量が少ないフォーマットに合わせて、 技をデザインしなおす必要が、あったんだな。 で、どうせデザインするなら、質もあげようというわけよ。 |
いちご | ひょひょ? どうやってメモリ消費を押さえるデスか? |
ITA | お、さすがプログラマのたまごだね。 その前にこないだの課題は終わったのか? |
いちご | ぎくっ・・・ヤバイデス。 |
ITA | まあいいや。 基本的には容量がやばいときは、データを圧縮するでしょ? で、それを使うときに戻してやるのさ。 |
いちご | フムフム。 |
ITA | だから圧縮効率の高いデータフォーマットを・・・、 |
いちご | いちごわかったデス!! |
ITA | ん? |
いちご | 圧縮効率の良いものを考えて、 技をどっさり入れたデスね!ね!ね! |
ITA | ちが----う! 話はちゃんと最後までききなさい。 だからいちごのプログラムはバグだらけなんだよ。 |
いちご | ふにゃ! いちご、おこられた。 |
ITA | 圧縮効率の高いフォーマットを使った上で、 質と両立するのに苦労したんだよ。 |
いちご | なるへそ。それは難しいデス! |
ITA | へたな圧縮伸長プログラムをかくと、 せっかくデザインしたかっこいい技が、 劣化してガクガクになるんだよ。 |
みるく | ほほう。プログラムですか~。(実はわかってない) |
ITA | あと「CPUの処理量」の問題もあるから、 この3つのトレードオフだね。 ポリ格の場合、モーションの質は面白さを左右するほど 重要だから、ぜったいにジャギでガチャガチャな動きには したくなかったわけよ。 処理落ちは論外だな。 |
いちご | がちゃがちゃデスか。 |
みるく | みるくも、絵が飛ぶのは嫌いだなあ。 処理落ちは、たまにはいいもんだけど。 |
いちご | いちごはあまり気付かないデス。 きらいなものはたまねぎだけデス! |
ITA | おまえら・・・。 |
いちご | はっ! |
みるく | どうした!? |
いちご | わらじーがいないデス! さっきまでみるくの後ろで遊んでたのに! |
みるく | げ! まぢ!? |
いちご | あ!!! ボス!うごかないで!!! |
ITA | なんだよ? |
いちご | ぐぁ-------------!!!!!! ボ、ボス・・・足の裏・・・・。 |
ITA | ん? ひ・・・ひぇ~~~!!!! つぶれてるし~~~!!! |
みるく | っぐ・・・ぐぐぐ!!!(笑いをこらえている) |
ITA | にがいぞ、これ。 |
いちご | ひどいひどいひどいデス!!! うぇ~~ん!!! |
みるく | あ~、かわいそうだね。ぐすん、悲しいな・・・。 みるく、ひそかにポイントアップ。 |
いちご | ホントかわいそうデス・・・いちごのわらちゃん・・・。 |
ITA | ホントかわいそ・・・・・・俺のくつした・・・・・・。 |
みるく | さてと。 発表します!!! 実は、みるくはSS版もすきだけど、 業務用も好きなんですよ。 |
ITA | は? いきなり話が変わったな。 まあ、業務用DOAは、俺も好きだけど、あれはねぇ・・・。 だめなものはどこまでいってもだめなんだよね。 だからサターン版でぜんぶ作り直したんだよ。 |
みるく | そうだったんですか。 |
ITA | そう。それがSSDOAをあーゆーコンセプトで作った 最大の理由だよ。 |
みるく | わっかりましたー。 |
ITA | よし。 ところで、いちごはさっきから、なに泣いてんの? |
みるく | さあ・・・。 |